椿ノ華
葵の想い
「げほっ…げほ、」
「葵さん…!大丈夫ですか?!」
「…平気、だ」
最近の葵は顔色が優れないばかりでなく、
変な咳をするようになった。
体調が良くない日が続くのか、
食事の量も、椿の体を求める日も減った。
「葵さん…一度、ちゃんとお医者様に…」
「平気だ」
「…でも」
「しつこいぞ」
冷たく睨まれてしまう。
「…私を妻として扱うなら、せめて言わせてください。
最近の葵さんは、無茶をしすぎです。篠山さんに聞けば、
ほとんど睡眠も取らずお仕事ばかりなさっているそうですね」