椿ノ華
裏切りと復讐
「椿!!」
「…壱、さん…」
椿が喪主を務める、葵の葬式の日。
「…啓一郎さんのお葬式以来だね。
君は見る度綺麗になっていくな」
「……」
「…お悔やみ、申し上げます。
君が看取ったそうだね、椿」
「はい…」
「何か、言ってた?」
「…真実を」
「え?」
「…いえ。壱さんに、後は全て任せる、と」
「…え…」
「悔やんでおられました。親友である壱さんを、
あんな形で裏切って傷付けてしまったと」