椿ノ華



定期的にデートもするし、
お互いの態度も大分砕けたものになった。


「面白かったね」

「ええ、とても」

「そろそろ食事にでもしようか。

今日は何処に連れて行こうかな…」

「待って、今日は私の行きたい所でもいい?」

「勿論、何処?」

「ファミレス」

「…ファミレス?」

「ええ、南十字に引っ越してからずっと行ってないから」

「…僕、行った事無いんだよね」

「え?そうなの?」

「うん、…よし、じゃあ行ってみようか」

「ふふ、ええ」


変に気合を入れる壱が、何だか可愛らしく見えた。



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