龍蝶
「あなたたちなら、守ってくれると思ったからよ」
あんた達のことはよく知らないけど、ただの勘でしかないけど、そう思ったの。
「四六時中警護してなんて言ってない。栞が苦しい時、辛そうな時、一緒にいてくれるだけでいいの」
一人で、抱えないように。
一人で、泣かないように。
「お願い、栞のこと見ててあげて。変な奴からも、いらない闇からも」
そういうと咲羽の目が変わった。
「お前は、守ってやんねぇの」
「・・・うん」
守るなんて、もう言えない。
言ってはいけない。
守れない。
「・・・・そうか。わかった」
「咲羽!?」