龍蝶
机にカバンをかけて屋上に向かう。
この時間には咲羽達も居ないし、1人で空を眺めてた
これは最近のウチの日課。
重い鉄の扉を開け放てば、雲一つない快晴。
良い天気とは、まさにこのことだろう。
季節はもうじき冬を迎えるのに、今日は春みたいな天気だ。
フェンスに寄りかかって、瞼を閉じた。
あの家では寝られない。寝付けない。
だから渓斗さんに一番近いこの場所でHR開始のチャイムが鳴るまで寝ることもウチの最近の日課
どう足掻こうとも、どう抗おうと、私はやっぱり加害者なんだ。
肝心なときにいつも守れない。
目を開けた時には、遅かった