龍蝶
ありがとう
無駄に広く大きい保健室で、龍夜の声が響いた。
痛いくらい、耳に響いた。
なんとも思ってない?
後悔しない?
「・・・・ぃ」
栞と初めて喋ったとき。
栞が泣いてる時。
幸せそうに笑う栞。
いつも、隣に居た栞。
「そんなわけ、ないじゃないっ!」
目を見開く5人を見てられなくてうつむいた。
塵一つ落ちてない床で染まる視界。
あぁ、もう
どうしてだろう
どうしてコイツ等の前だと失態ばかり曝しちゃうんだろう。
「いいわけないいじゃないっ・・・後悔しないわけ、ないでしょっ!!」
それでも、ウチはどれだけ痛めつけられてもいいから
苦しんだって、笑えなくたって
どんなになったて
「それでも守りたい存在なの・・・っ!!」