龍蝶
「ズルすぎるだろ」
「は?」
「え?」
はっ!!私今声に出てた!?
栞の正直なお口が移ったのかな・・・
スイッチ、オン。
「す、すみません。・・・・あの、大丈夫ですか??少し考え事してて」
私の心友、栞様様への言い訳考えてましたァ~。
心の中ではそんなこと言ってみる。
けど、顔は困った笑をうかべるだけ。
「本当すみませんでした。じゃぁ・・・・」
はたから見ればいかにも大人しくて、ひっこみじあんな女の子。
それが“ウチ”。
本当の“私”はアイツ等しか知らない。
栞にも見せてない“私”
こうして“スイッチ”を入れて見えない壁をいくつもいくつも重ねる。