龍蝶
新たなスタート
「佳乃~。今日さオムライスにしようか」
「うんっ!!!――――のオムライス大好き!!!」
「ふふっ。それは嬉しいなぁ」
柔らかく微笑む彼女と無邪気に笑う小さな女の子
「佳乃!!!早く来いよ!今年もきれいだぞ」
「待ってよぉ~!!!」
「ったく、しゃーねぇーなぁ・・・ほら行くぞ」
差し出された手を迷うことなく掴む。
まだ汚れを知らない綺麗な手
「佳乃!!!!花火って言ったらさーやっぱり打ち上げだよねぇ?」
「・・・え・・・う・・・・うん・・・」
「ほらねぇ~?」
「明らかにここじゃ打ち上げられねぇだろっ!」
一緒に笑ってくれたあたたかい人達
優しい、眩しい笑顔
「佳乃。大丈夫だ。ココがお前の居場所だ」
「・・・うんっ」
「おし、帰るか」
こんな私を家族だと、仲間だと言ってくれた人達
光り輝いてた空間が一気に崩れ去って行く
ガラガラ ガラガラ