龍蝶
ってか、なんで皆そんなに目を見開いてこっちを見るの。
はっ!!!
栞が可愛いからってダメだぞ!!!
栞はウチのだからな!!!
心の中では、こんなんだけど、顔はちゃーんとニッコリ笑顔。
スイッチはちゃんと入ってる。
素っ気ない自己紹介になったのは、しょうがない。
だって、あんた達と、よろしくするつもりなんて
これっぽっちもないもん。
「じゃぁ、2人の席は廊下側の一番後ろと、一個前な」
言われたとおりの席に向かう。
一番後ろに、栞。その前にうち。
窓側の列がよかったよ~。日が当たってて気持ちよさそう。
「じゃ、引き続き自習なぁ。」
あ、今の時間自習なのね。
ってか、このメンツで自習とか無理でしょ。
無法地帯になりそうじゃね?
「それから、佳乃と栞ちゃんに手ェ出したら・・・・・・・
ぶっ殺す」
殺気を全開でそう言った嵐士。
それ見て、青ざめてる人もちらほら。
「そーゆーことだから、手ェ出さないでね?」
ニッコリ真っ黒な笑を浮かべる誓。
誓もまだまだ不良オーラ健在なんだ!!