龍蝶



あぁ、なんでだよ。



なんでアンタがここに居るの。




フェンスによりかかって、怪訝そうに眉をひそめるソイツ。



色素の薄い茶色い髪が風に揺れてる。




低く落ち着いた声を、出したのは




朝の、そいつだった。






「お前、ココに何しに来た」





「ウチ、皆さんに“忠告”しに来たんです」





そう言った途端、更にシワが濃くなる。




わお。何かはさめそう。




「忠告ってなんだよ」




金髪の奴が、聞いてくる。



綺麗な金髪だなぁ、お前。




透き通ってるよ




「炎神の皆さんが、今夜7時仕掛けるそうですよ。正面から下っ端が、裏から幹部が。」





「は?」



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