龍蝶
おい、金髪。
ウチ頭は正常だこの野郎。
だから、その“こいつ頭大丈夫か?”みたいな視線はやめてくれ。
「君、その情報はどうしたの?」
この5人の中で唯一黒髪の、見るからに爽やかそうなオニーサンがたずねてくる。
「それは、言えませんよ」
中庭で昼寝しよーとしてたら耳に入ってきましたぁ。
なんて言っても、どうせ信じないでしょう?
言うつもりもないけど、ね。
「君さぁ、もしかして、まさかの炎神の幹部の誰かの彼女~?」
青に銀メッシュの髪の、妙に色気ムンムンの男が偽物の笑顔を貼り付けて、聞いてくる。
なんだこいつ。初対面でちゃんと笑えっていう方が無理だけどさ。
偽物の笑顔作るなら、もっとちゃんとしたのにしなよ。
そんな笑顔、すぐ偽物だってバレちゃうよ?