私と彼女の関係
高校生半ば、周りの子は美を高め、
彼氏作りに励んでいた。
私と美幸もそれなりに、
付いて行ってはいたが、
やはり、体系とか趣味の違いか、
周りとは少し浮いた存在だったかも知れない。
御洒落にしても、
他の子とも買い物はしんどい物だった。
身に着ける物はブランド品で、
男の趣味も離れていた。
そんな時だって、
美幸との買い物は楽しくてしょうがなかった。
美幸だけが、気の置けない友達だった。
面と向かっては、恥ずかしさで言った事もないが、
美幸は私にとっての大親友なのだ。
二人の性格は雑に見ると、正反対である。
私は猫で、美幸は犬。
ジブリファンとディズニーファン。
妄想と現実。
主張派と控えめ派。
趣味は合うが、物の価値観、
見方、考えかたは同じ方向を向いてなかった。
それもこの時期くらいだったと思う。
だが、それで良かった。
バランスが上手くあってたのだろう、
私達は全て順調だった。
時折、私のガサツな言い方で、
物事を言い張る時もあるが、
美幸の控えめな性格ゆえ、
私の強さが中和された。
私が美幸をリードし、
お互いの性格をカバーしあっていたのだ。
でもそれは私の大きな思い違いだった。
美幸は私の一番。
彼女もそう思ってくれていると信じて疑わない。
本当に親友の素晴らしさに満足していた。

それは全てが妄想だった。

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