そらいろ
えぴそーど に
あれ、と疑問に思ったのは、屋上から降りてきて、そのまま帰ろうとしている時のことだった。
妙に視線を感じて、透はゆっくりと振り返った。
真後ろに、透をじっと見つめる男子がいる。
流石にここまで凝視されているとは思っていなかったため、透はぎょっとした。
その男子の目が、何だか妙な光を湛えているようにも思え、居心地が悪い。
咄嗟に愛想笑いで会釈出来たのは、常日頃から猫を被っている賜物だろう。