そらいろ

それからは何事もなく家に帰り着いた。
“天宮(あまみや)”と表札の出ている門を潜る。

この家は、天宮家の家だ。
世界的な財閥である天宮財閥の夫妻は、一人息子の他に、養子4人を養っている。

一人息子は那央(なお)。
養子は上から、透、瑞姫、香奈(かな)、里沙(りさ)。
いずれも何かしら家庭に事情を抱えていた子供だ。

例えば透。
透は両親を幼くして交通事故によって亡くし、遠い親戚の家で冷遇され挙げ句の果てに家から締め出されるなどの育児放棄をされていたところを救われた。
元を正せば、透が瑞姫と繋がりを持っていて、更に瑞姫が那央と知り合ったことが始まりなのだが、それは今は放っておく。

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