そらいろ

「瑞姫、帰ってるか?」
「当ったり前ぇ。透兄ちゃん遅すぎだよぉ、何してたわけぇ?」
「クラスメートに引き回されてた」
「あー、うん、お疲れ様です?」


香奈に苦笑されながら、透は階段を上った。
階段を上ってすぐの部屋は、瑞姫の部屋だ。
特に用があるわけでもないが、強いて言うなら加藤 薫。
同じ学校に通っているのは瑞姫だけだ、もしかしたら何か知っているかもしれない。
瑞姫の人間関係の異常な狭さを考えると、可能性は限りなく低いが。

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