そらいろ
えぴそーど さん

二階、踊り場を挟んで向こう側の部屋から微かに目覚まし時計の音が聞こえる。
既に制服に着替え終わっていた透は、その音に小さく溜め息を吐いた。

目覚まし時計の鳴っている部屋は瑞姫の部屋で、ついでにいうともう5分は軽く鳴り続けている。
これで起きない妹達(香奈と里沙)はある意味凄いが、那央辺りは流石に起きているだろう。

冬休み明け二日目とはいえ、これは酷い。

透は自室から出て踊り場を突っ切る。
年頃の同年代女子の部屋だとかそんなことは気にもせず、何の躊躇いもなく瑞姫の部屋に踏み込んだ。

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