そらいろ

瑞姫は布団を頭から被って寝ていた。
単純に寒いのか、それとも目覚まし時計の音が煩くてなのか微妙なラインである。

予想通りの寝方にいっそ呆れながら透はさっさと布団を剥ぎ取った。


「んーっ……」
「起きろ、瑞姫」
「……や」


寝ぼけながら布団を抱きしめようとする瑞姫の耳元に、透は無慈悲に目覚まし時計を置いた。
無論、目覚まし時計は鳴りっぱなしである。

「~~~~っ!!」
「おはよう、瑞姫」
「うぅ……鬼がいる」
「起きない瑞姫が悪い。さっさと着替えて降りて来なよ、朝飯作ってるから」

案の定耳を押さえて呻いた瑞姫に、流石に二度寝はないだろうと透は朝食を作りに一階に降りた。

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