そらいろ

「空、見てんだ。結構面白い」
「悪いけど理解は出来ないな」
「別に良いよ。自己満だから」


一瞬透に焦点を合わせた空の目は、既に上を向いていた。
それに倣って透も空を見上げてみたが……ただ永遠と続く青に気が重くなっただけだった。


「俺はあんまり空、好きじゃない」
「……それ、何か私が貶されてるみたいで嫌なんだけど」


掴み所がなくて、不安になる。
なんて、言えないけど。

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