そらいろ

ガチャリ。

ドアノブを回し、ドアを押し開ける。
するりと一歩先に出た大翔の背中に溜め息を吐いて、自分も屋上に足を踏み入れた。

冬の気温に、あっという間に息が白く染まる。


「寒いなー。こんなとこに美少女ちゃんはいるのかね」
「知るか」


きょろきょろと挙動不審に動き回る大翔は無視するとして、透は屋上のフェンスから下を見下ろした。

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