【短編】さくら色。
認定証
そして 浅見さんは時間を作ってはあたしに逢いに来てくれた

しかもプレーは一切ナシで120分コースで逢いに来てくれてた。

気付けば 浅見さんと出逢って二年たつのにプレーしたのは2回だけだった。

浅見さんはあたしに何もしなくて良いと言い。

逢うたび色んな話をしてくれた。

そして ある日

奥さんからの預かりモノを持って来たと言ってあたしに封筒に入った手紙を渡してくれた。

その手紙にはこう書かれていた。

認定証

浅見惠殿

あなたを浅見正徳の第一夫人に認定します。

平成17年9月1日
浅見雅代

ただし以下の五ヶ条を厳守する事

一,あまり がんばらない(いい意味で、いい加減に、気楽に生きる事)

二,食事、睡眠をしっかりとる事

三,惠ちゃんを必要とする人(主人)が居る事を忘れない事

四,主人と時々デートする事(主人が元気になるので…)

五,主人をもっと利用する事(一人で悩まず、主人に何でも相談する事。案外、役に立つこともあるから…)

以上

と書いてあった。

逢った事もないあたしの事を
奥さんもこんなに思ってくれてるなんて…。
と思うと嬉しくて涙が出た。
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