【短編】さくら色。
不思議な人
おじさんは優しく
そして照れくさそうにあたしに笑いかけてくれた。

笑うとさくら色のほっぺがもっとさくら色になった。

あたしはおじさんの笑顔を見たら緊張がほぐれた。

でもあたしは
『まゆです。今日はよろしくお願いします。手繋いでも良いですか?』って

すぐに営業モードになった。

手を繋いで会話しながらホテルに向かったが、何を話したか覚えていなかった。

ホテルに着いて
お店に電話をかけてタイマーを回す。

それからがコーススタート。

でもおじさんは他のお客さんとは違ってた。

プレーではなく
ほとんどの時間を会話に費やした。

おじさんは洋食屋さんのコックさんで
風俗遊びは奥さん公認だっと言った。

あたしはそれを聞いて、なんてできた奥さんなんだ!?と思った。

おじさんは会話からも優しさを感じた。

だからか不思議と
初めてあたしは
《まゆ》じゃない
あたしの事を少し話した。
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