【短編】さくら色。
おじさんのお母さん
おじさんの誕生日は
おじさんのお母さんの命日でもあるんだって。

おじさんのお母さんはおじさんを産む代わりに、亡くなっちゃったらしい。

だからおじさんはお母さんに抱かれた事はない。

でもおじいちゃんが自分の娘が最後に残してくれた大切な子だって、育ててくれたんだって話してくれた。

あたしは何て言ったらいいのかわからなかった。

でも おじさんは

『変な話しちゃってごめんね。でもまゆちゃんには何かなんでも話せるんだ』って言ってくれた。

それを聞いてあたしも

『あたしも同じ。
お客さんになら何でも話できる気がしてたの。』

って言った。

そしてあたしは《まゆ》じゃなくて本当の自分の話をした。

おじさんはあたしの話を聞き終わると

『やっぱり事情があったんだね。初めてまゆちゃんを見た時ね。正直なんでこんな子が風俗で働いてるんだろうと思ったんだ。』っておじさんは言った。
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