キミが教えてくれた
足音がどんどん近づいてくる

朔はあたしの手を引いて
あたしを抱き寄せた

「こういうのスリルがあって楽しくない?」
そう言ってあたしの指を絡ませた


唇が重なって
口の中に朔の柔らかいものが入ってくる

足音も聞こえないほどに激しくなっていく



でもついに扉が開いた



あたし達はその音が聞こえなかった
ずっとキスをしていた


するとあの人が口を開いた
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