キミが教えてくれた
「第二ボタン」

そう言って朔は顔をうつむけた
朔の耳が真っ赤だった


「あのなっ京香!卒業式がおわ…」

朔が何か言おうとしたとき

「京香ーっ」
と万年の笑みであたしに飛びかかってきたのは先輩だった


「あんな…これ…今日の今日まで取っといたやつ…」


そう言ってそれをあたしの手のひらにおいた


第二ボタン

「だから今日制服で来たんやで」
先輩はニンマリした笑顔で説明した
< 224 / 280 >

この作品をシェア

pagetop