さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
タイトル未編集
気紛れの空と、
雨上がりの庭と、
力一杯叫んだあの日の帰り道。
失うものなんて、
これ以上はないよ。
--*--*--*--*--*--
*君の声がする*
--*--*--*--*--*--
優しい気配がして目が覚めた。
あったかい。
ぽかぽかしてて、やわらかい。
またマイケルがベッドに潜り込んできたのだろうと、眠たい頭で自然にそう思った。
ううん、と、身をよじって腕を伸ばす。
肩の隣にあるのだろう、ふわふわの髪の毛をなでてあげようとしたけれど、
私の指はそのまま宙を切った。
あれ?と思って体を起こすと、隣にはマイケルの姿はなくて、
部屋を仕切るオレンジのカーテンの向こう側にも、その気配はなかった。
あぁそうか。
少し早めに学校に行ったんだな。
あったかい気配は、これか。
カーテンの隙間からこぼれる、春の陽気。
朝陽が優しく差し込んできて、私の目を覚ましてくれたんだ――――
雨上がりの庭と、
力一杯叫んだあの日の帰り道。
失うものなんて、
これ以上はないよ。
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*君の声がする*
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優しい気配がして目が覚めた。
あったかい。
ぽかぽかしてて、やわらかい。
またマイケルがベッドに潜り込んできたのだろうと、眠たい頭で自然にそう思った。
ううん、と、身をよじって腕を伸ばす。
肩の隣にあるのだろう、ふわふわの髪の毛をなでてあげようとしたけれど、
私の指はそのまま宙を切った。
あれ?と思って体を起こすと、隣にはマイケルの姿はなくて、
部屋を仕切るオレンジのカーテンの向こう側にも、その気配はなかった。
あぁそうか。
少し早めに学校に行ったんだな。
あったかい気配は、これか。
カーテンの隙間からこぼれる、春の陽気。
朝陽が優しく差し込んできて、私の目を覚ましてくれたんだ――――