さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
ロバートの家に、もう空き部屋はない。






部屋の真ん中にカーテンを引き、とりあえず形だけは部屋を分けてみた。










広さも明るさも、半分こずつになった部屋。






窓側の方はお姉ちゃんが使ってよと、マイケルは譲ってくれたのだけれども。















カーテンごしにマイケルと話をするのは、何だか不思議な気分だった。






確実にそこにいるという気配は伝わってくるのだけど、顔も見えず、視線も感じず、ただ私を呼ぶ優しい声だけが聞こえてくる。










マイケルが望んだことだから仕方がないけれど、



血の繋がらない年頃の姉弟がずっと同じ部屋で過ごせるわけがないということも、分かっていたつもりだけれど、






それでもやっぱり、私は落胆していた。






マイケルが私から離れていくわけがないと、



これからもマイケルは可愛い弟のまま隣にいてくれるはずだと、






そんなことを考えてしまっていた自分が、どこかにいたのだろう。


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