さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
境界線を自然に越えて私のベッドに腰掛けるマイケルの、笑う横顔がとても嬉しそう。
その光景はほんの一瞬で私の心を幸せで満たしてくれる。
昔からいつもこんな風に、二人で笑い合っていたっけ。
夜を二人で、越えてきたっけ。
「…1ヵ月、もたなかったね」
「ね」
ほんの少しだけ窓を開けると、夜風にランプの灯が揺れた。
「…結局だめなのかなぁ」
「何が?」
「僕の姉離れ」
そう言ってマイケルは笑顔の中で、少しだけ真剣な瞳をする。