さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
「あはは、いいじゃん。
いっぱい甘えなよ」
ゆっくりと手を伸ばし、柔らかい髪を撫でると、マイケルは小さく目をつむった。
「…二人でこうしていられるのも、
あと少しかもしれないしね」
「…なんで?」
「お姉ちゃん、
いつかお嫁に行っちゃうんでしょ?」
静かに目を開けてまっすぐに私を見つめるマイケルの、淡いブルーの瞳。
その青の中に、吸い込まれてしまいそう――――
“二人でこうしていられるのも、あと少し”、か…
「…わかんないよ」
結婚するとか、家を出るとか、
まだそんなの全然、想像もつかないよ。