古城の姫君
 と、そのとき、どこからともなく

 コンッ

 という物音がしました。

 二人はすぐに反応して緊張し、ジンジャーは腰にさした剣のつかに右手をかけました。
 
 ここには誰もいないようです。二人は大広間を出ると、左右に別れた廊下に立ちました。
 
 すると、

 コツッ

 とまた物音がしました。左のほうからです。
 
 二人は顔を見合わせ、左の廊下に進みました。
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