古城の姫君
「いいよいいよ別に。ちょっと入るくらい。全然気にしなくていいから」

 急にクロークスの態度が変わりました。

「そんな厳しくしなくたったいいじゃん。
 俺がいいって言ったんだからいいだろ? なあ」

「クロークスさまがそうおっしゃるのなら……」

 身分はジンジャーよりクロークスのほうが上なので、クロークスがこうと決めたら、ジンジャーはそれに従うしかありません。

 クロークスはすぐにカルミアを気に入りました。
 そして思いました。この人と仲良くなりたい、この人のことをもっと知りたいと。
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