古城の姫君
カルミアもクロークスと同じように、親だけがこのお見合いを成功させようと張り切っていました。
王子とのお見合いを断ることはできないので、両親に連れられ、仕方なくこの宮殿に来たのです。
「あたしはあなたと結婚さえできれば、それでいいのよ」
*
クロークスは、あの日カンナに言われた言葉を思いだしていました。
「あたしはあなたと結婚さえできれば、それでいいのよ」
それでみんな丸くおさまる。母親は結婚させたいと思っているし、カンナの両親も娘をいいところに嫁がせたいと思っているし、カンナは結婚さえできればいいと言った。
周囲に流されるように、クロークスとカンナは婚約したのです。そこにクロークスの意思はまったくありませんでした。
なんとも思ってない人と婚約し、結婚させられてしまう。
それがどうしても納得できません。
王子とのお見合いを断ることはできないので、両親に連れられ、仕方なくこの宮殿に来たのです。
「あたしはあなたと結婚さえできれば、それでいいのよ」
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クロークスは、あの日カンナに言われた言葉を思いだしていました。
「あたしはあなたと結婚さえできれば、それでいいのよ」
それでみんな丸くおさまる。母親は結婚させたいと思っているし、カンナの両親も娘をいいところに嫁がせたいと思っているし、カンナは結婚さえできればいいと言った。
周囲に流されるように、クロークスとカンナは婚約したのです。そこにクロークスの意思はまったくありませんでした。
なんとも思ってない人と婚約し、結婚させられてしまう。
それがどうしても納得できません。