古城の姫君
「そうだけど」
当然のようにクロークスが答えると、ジンジャーは持っていた皿をバン! とテーブルにたたきつけました。その音でクロークスは驚き、ジンジャーの顔を見ました。
ジンジャーはクロークスと一瞬だけ目を合わせ、すぐにそらし、勢いよくテーブルに置いたせいで皿からはみ出してしまった食べかけのサンドイッチに手をのばしました。
そして、残っていたサンドイッチを口に入れ、飲みこむと、改めてクロークスを見据えました。
「いいですか王子。あなたはラティスフォリアの国王となるお方です。素性(すじょう)の知れない女性に入れこむのはおやめください」
またか……、と王子はうんざりしました。
「俺が誰と会おうと勝手だろ」
「いけません!」
ジンジャーがそう言い放つと、車内の空気がぴんと張り詰めました。
「なんで人を好きになっちゃいけないんだよ。俺が誰を好きになろうがおまえには関係ないだろ?!」
クロークスが怒鳴ると、あっという間に空気が殺伐としたものに変わり、沈黙が流れました。
それから少しして、ジンジャーが食料の買い出しするためにトレーラーハウスかが出ていくと、車内は静寂と平穏な空気を取り戻しました。
ひとり残されたクロークスは、荒々しくベッドに横たわると、何か思いつめたような顔になりました。
当然のようにクロークスが答えると、ジンジャーは持っていた皿をバン! とテーブルにたたきつけました。その音でクロークスは驚き、ジンジャーの顔を見ました。
ジンジャーはクロークスと一瞬だけ目を合わせ、すぐにそらし、勢いよくテーブルに置いたせいで皿からはみ出してしまった食べかけのサンドイッチに手をのばしました。
そして、残っていたサンドイッチを口に入れ、飲みこむと、改めてクロークスを見据えました。
「いいですか王子。あなたはラティスフォリアの国王となるお方です。素性(すじょう)の知れない女性に入れこむのはおやめください」
またか……、と王子はうんざりしました。
「俺が誰と会おうと勝手だろ」
「いけません!」
ジンジャーがそう言い放つと、車内の空気がぴんと張り詰めました。
「なんで人を好きになっちゃいけないんだよ。俺が誰を好きになろうがおまえには関係ないだろ?!」
クロークスが怒鳴ると、あっという間に空気が殺伐としたものに変わり、沈黙が流れました。
それから少しして、ジンジャーが食料の買い出しするためにトレーラーハウスかが出ていくと、車内は静寂と平穏な空気を取り戻しました。
ひとり残されたクロークスは、荒々しくベッドに横たわると、何か思いつめたような顔になりました。