古城の姫君
 カルミアは立ち上がると、クロークスの目を見据えました。

「……この骨は、10年前の戦争で亡くなった人たちの骨です。
 この中には私のお父さんとお母さんの骨もあります。
 それに、友達の骨も。
 
 それだけじゃない。このお城で働いていた人たちや、ラティスフォリアの兵士にさからって、マリーベル王国を守ろうとした普通の人もいます。

 みんな殺されたんですよ。
 あなたのお父さんと、あなたの国の兵士に」

 そこらじゅうに人骨が転がっています。

 その光景にクロークスもジンジャーも言葉を失いました。
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