古城の姫君
「……わかった。俺にもカルミア、いや、リリィに言っておきたいことがある」

 クロークスはリリィと目を合わせられず、視線を上や下に向けていましたが、やっとリリィの顔を見て、口を開きました。

「あなたのことが好きです」

 はっきりと、そう言いました。

「……えっ」

 突然の告白に、リリィは驚きました。
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