明日ここにいる君へ
7月1日(月)
「ジョーダンはマ〇ケル=ジョーダン。言わずと知れたNB〇の元スーパースター。ロッドマンは…デ〇ス=ロッドマンの事だよね。個性的で奇抜な髪型、ニックネームはWorm…。狂気のリバウンド王と呼ばれた90年代を代表する名ディフェンダー。ハナミチは…桜〇花道。有名バスケットボール漫画の主人公。赤い髪…、『左手はそえるだけ』と言いながら放ったシュートシーンでは…鳥肌がたった。ハチムラは、言わずと知れた八村○!ますます期待の日本の宝。」
「……おぅ…、ソレに間違いはないけど。…突然、ナニ?」
私の向かい側には…登坂悠仁のハテナ顔。
昼休み……、
生徒ホールで、弁当を広げる私達。
今の話題は……、というと。
「…ねえ、このコが、彼らとの共通点がある?!」
悠仁に見せつけられた…
ラブリー画像。
白猫の『ナナ』について。
「可愛いだろ?主人に似て、窓際でウトウトするのが好きらしい。因みにコレ、そんときの写メ。朝イチに日向ぼっこしてて、オマエどこまで体のびんだっていうくらい…だらけてんの。」
「主人はともかくとして…、このコは確かに可愛い。だからこそ…アンタの趣味で、危うくごっつい名前になりそうだったことに…危機を感じた。」
「……『ナナシ』と名付けようとした人に言われたくない。つか、なぜイキナリそんなに詳しいの?」
……そう。
以前ナナに名前をつける話になった時に…彼が挙げた名前。
『ジョーダン』、『ロッドマン』、『ハナミチ』。
「…アンタの頭は本当にバスケばっかりなんだね。」
「…………。」
「けど…、なんでレブ〇ン=ジェームズの名前がなかったのか不思議だなぁ……。」
「や。確かにすげーカッコイイとは思うがな、俺はアンタの頭ん中が不思議でしょーがない。いつの間にやらそんな知識を……、てか、アンタでも漫画読のか…。」
「…………。」
……しまった。
つい、ペラペラと…。
「…それとも…、ナニ?そんなに必死に勉強してくれたワケ?俺の為に。」
「…………!じ…、常識じゃない!」
私は慌てて……特大おにぎりにかぶりつく。
「ふ~ん?」
ニヤニヤとしながら、私をじいっと見つめる悠仁。
「な、ナナの話題になったから思ひ出したらけ。」
「……オイオイ、色気ねぇなぁー。飲み込んでから話せ。」
「…………。」
悠仁様……。見抜かないでよ。
…図星なんだから。
「……ハハッ、米粒ついてる。」
「ん?」
返事するのが早いか…、君の手が伸びて。
私の口元に触れる。
「…ホラ。食え。」
唇に当てられてしまったらこれはもう条件反射。