明日ここにいる君へ
外へ出ると、初夏の清々しい陽射しが…
私の視界を阻んだ。
「眩し……。」
7月……。
夏の始まりを象徴する、カラっとした空気。
梅雨明けが……近いのかもしれない。
漠然とした不安が、頭を過ぎる。
「………食欲がないって…、いつから?」
もしかしたら君は、
例えば何かの病気を持っていたとして……
それが徐々に、体を蝕んでいるのだとしたら…?
「……ありえない話じゃ…ない。」
わざわざ学校を抜け出すなんて。
人には見られたくないような症状があるのか?
それとも、発作を起こしてしまうなんて可能性も……?
「………悠仁……。」
少なくても、私達は…
『友達』になったはずだ。
「……何で…黙って消えるのよ、馬鹿…。」
こんな私でも、頼ってくれていいのに。
一緒にいる意味が…
まるでわからないよ。
一度足を止めて。
じっと空を見上げる。
高く高く立ち上る入道雲に、
鮮やかなブルー。
「………夏なんて…、来なければいい。」
君がいなくなる季節など、
到底好きになんてなれないから。