明日ここにいる君へ
「……ねえ。」
「ん~?」
「アンタは?……アンタの方こそ、どうなの?」
「は?」
「前にも似たようなこと、聞いた気がするけど……。…『恋』……。あ、でも…いないって言ってたよね。」
バカ……。
同じ解答を聞いて、どうするって…いうの?
安心したいだけ?
「…………。…知りたい?」
「うん。」
「……してるよ、恋。」
「え?」
おどけてごまかすかと思ったのに……。
君は、ちっともふざけもしない。
「……それは、現在進行形…?」
だから私は……
胸がギュッと苦しくなる。
「ん。すげー精一杯。」
「………。そっ…か。ね、アンタもちゃんと教えてよね。その時は……」
「『その時は』…?」
「……協力……するから。」
「………………。いらねーよ。そんなの。」
君の指が……
私の額を弾く。
「…いたっ…、何、人がせっかく……」
「自分で何とかするから、いい。」
「………。そう…。ごめんね、余計なこと言って。」
「余計ではないけど、的外れかな。」
「……え?」
「アンタに心配される必要ナシ。」
「……………。」
悠仁に………好きなコがいる。
君の幸せを願うなら。
私は想いは一体どこへやったらいいのだろう…。
友達でいい、だなんて。
自信がない自分への…慰めに過ぎないのかな。
だってホラ。
君が笑うその顔も。
私を撫でた大きな手も。
私だけに向けられたらって……
そう思う。
明日もあさっても…
君の瞳に映るのが、自分だったらいい。
そう思うのは……
不遜な欲望なのだろうか…。