明日ここにいる君へ
『無駄』………?
「好きになってもらえなかったら…無駄……?」
どうして、
「一緒にいて、同じ景色を見て、同じように…綺麗だとか、楽しいだとか、そう思えることは…無駄な時間……?」
「……。」
どうして………?
「確かに一方的かもしれない。だけど、一瞬でも…何かしら思いを共有することがあるかもしれない。自分の知らない自分が見れる。十分…、価値がある。」
「…………。」
「見返りを求めてるんじゃないの。ただ、一緒にいてみたい。……それだけ。」
「……………。…うん。…ごめん。」
「私は、悠仁に…教えて貰ったよ。知らない自分を…知ることができた。彼が笑っていると…ホッとする。ずっと、見ていたいって…思える。心底…安心できるの。救われたんだ、私は。彼の存在に…癒える。見えなかった大切なものが…見えてきた。気まぐれで近づいてくれて…、感謝してる。だから、好きになってもらえなくても、彼が笑って過ごせる場所を…作りたい。いなくなっても、戻ってきたくなるような…安心できる場所を。恋人じゃなくて、いい。悠仁と過ごす時間に…無駄なんてない。」