明日ここにいる君へ
抗生剤の効果は抜群で…
翌朝には、すっかり熱は下がっていた。
カーテンを開いて…、窓を開ける。
雨上がりの…アスファルトの匂い。
照りつける太陽が…それを徐々に乾かしつつあった。
昨日……、また、夢を見た。
開けてしまった引き出しからは…溢れるようにして。
次から次へと……
思い出を、甦らせた。
昨日のことが、引き金になったのかは…分からない。
ただ、幼い頃の記憶と…
母に教えて貰った…後付けの記憶と。
色々と……入り交じったものだったけれど。
不思議と…夢とは疑わずに、私はそこに…いたんだ。