明日ここにいる君へ
何が…最低で。
何が……、勝手なのか。
君が私にしたことは、決して許されないことでは…なかったはずなのに。
そっと……唇に落とされた熱は。
切ないくらいに…胸を締め付けた。
「あのさ、俺…怒ってた訳じゃないよ。」
キスの後…、君はうつむいたまま、小さく…呟いた。
「宏大が、煽るようなこと言って来るから…」
「常盤くん?『煽る』?」
「ん。こっちはギリギリんとこで我慢してたってのに…、俺のいないときに、アイツ七世にキスしたって――…」
「あれは――…!」
「ん。アイツもそこは謝ってたし、俺も中途半端にしてたのが悪いから…それは、もういい。けど、今七世前にしたら…理性もなにも、タガが外れた…。それから、何だかんだ…悔しかったのかも。………それだけ。――…おやすみ!」
照れ隠しなのか、顔を伏せたままで――…
君は、私に背を向けた。
「………おやすみなさい。」
思いがけない…キス。
悠仁が見せた…ヤキモチ。
嬉しいはずなのに。
何故?
嬉しさの反面、どうしてこんなにも……胸が騒ぐのだろう。