虹色センテンス
視界いっぱいに広がる大きな空。
その夜空の絨毯に散りばめられたように輝いている星々。

「…何だか世界に二人だけみたい」

「クサッ、イタッ」

「クサいかもしれないけどイタくはないから!たぶん!」

「十分イタいと思うけどね」

「あ!雄太!流れ星!」

不意に瞬いた流れ星が消えてしまう前に願おうと、慌てて手を合わせ目を閉じる。

『雄太とずっと一緒にいられますように』

「何て願った?」

「秘密!言ったら叶わなくなりそうだから。そういう雄太は?」

「ラケベし放題の生活」

「…雄太らしいね」

「と……儚空と一生傍にいられるように」

少し雄太らしくない言葉に驚きつつも、やっぱり嬉しい。
でも、ストレートっていうか…吃驚。

「言ったら叶わなくなるよ?」

「俺は両方実現させる自信があるんだー!儚空はないのか?」

にやりと不敵に笑う雄太。
星の光に照らされた雄太の顔はいつもと違っていて、何だか鼓動が早くなった。

「…っううん!あるよ!あ、」

「どうした?」

「雄太みて!」

空を見上げると、いくつもの星が次から次へと降っては流れていく。
もしかしたら、アタシたちは宇宙にいるんじゃないかって錯覚すらするような気がした。

「綺麗…」

星のように、アタシたちの時間は短い。
だからこそ、雄太と一緒にいるこの瞬間を大切にしたい。
アタシたちは2人寄り添うようにして硬いコンクリートの上に座り込んだ。

「…ありがとね雄太。」

「別にー」

キラキラ光る目はツンデレ・バイオレットだった。
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