【続】赤い糸のその先は…。
昨夜、ゆずに「北村さんのほうがいい?」って聞かれた時は、
正直焦った。
でも、その後に「練習しないと...」って
恥ずかしそうに言葉を並べて俯くゆずを見ていると、
愛おしさで一杯になった。
初めて体を重ねようとした時、
俺は欲求を抑えられずに彼女に無理強いはしていないだろうか?
と僅かに残っていた理性で彼女をいたわった。
一条直樹から乱暴されたあの日からは、日が浅いし、
その時の事がフラッシュバックしてしまわないだろうか?
...という不安もあった。
だから、ゆずが緊張し過ぎて上手くひとつになれなくても、
少しづつ慣れていけばいいと思った。
だから俺は、
ゆずのペースでゆっくりと愛し合おうって決めたんだ。