MY HERO

「相変わらず寝顔はかわいいよな‥だって‥」


はる兄に言われたその言葉を思い出すだけで熱くなってきた。

窓を開けて夜風に当たりながら昔のことを思い出す。


昔も今も変わらない。
あのはる兄の笑顔がとても素敵で大好き。
その優しい笑顔に向かって鼻水をたらして泣きながら走っていく私。


「そんなこともあったな‥」

なんてちょっと苦笑い。


「恵人?」


自分の世界に入ってしまいドアをノックする音すら聞こえなかったみたいで‥。


「は、はる兄?勝手に入らないでよ!」


大声をあげてしまった。


「ノックしたんだけど返事なかったから入っちゃった。」


そう言いながら私の隣に来たはる兄。


「相変わらずここの夜空は星が綺麗だな。」

はる兄。
体ちょっと近すぎるから。


「う、うん‥」

また顔が熱くなってきた。


「あ!恵人!昔俺が連れてってやった星が良く見える丘覚えてる?」


覚えてるに決まってるじゃん。
はる兄と一緒に流星群を見たあの素敵な丘。


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