館‐yakata‐

タツヤ:「…ばかだな、本当に」

アイコ:「もう!ばかばか言わないでよっ!」

タツヤ:「そりゃ、ケンだけ置いてきてしまったのはつらいけど…、ケンが俺らのこと押してくれたんだぞ。自分は死ぬかもしれないのに…。俺らに真実を教えてくれたんだ。離れちまう方がよっぽど悪ぃよ…!」

アイコ:「……そうだね。ケンのおかげで私たち助かったんだもんね…。幸せに…ならなきゃね……」

タツヤ:「…ああ、そうだ」






2人は自然がたっぷりの公園に行った。



アイコ:「あ~、外の風は気持ちがいいねぇ!私この1ヶ月ずっと家にいたの。せっかく館から出れたのにね。タツヤは何してたの?」

タツヤ:「俺は毎日酒三昧。でも館のように湧き出ないから貯金使い果たしちゃったよ。ははっ」

アイコ:「もうタツヤってば…。…あれ?」

タツヤ:「どうした?」

アイコ:「あの人、カノコに似てない?」

タツヤ:「え、どこ?」



すべりだいの所に親子連れがいた。



タツヤ:「あっ本当だ。おーい!カノコぉー!!」


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