館‐yakata‐

アイコ:「ふふ、かわいいねぇ。カノコに似てる!」

カノコ:「そりゃ親子だもの。今はほとんど一緒にいるのよ。仕事も前みたいにぎすぎすしてないし、ミカも私も穏やかに暮らしてるわ」

アイコ:「あ、ダイゴの会社で働いてるんだっけ?仲良くやってんの!?」

カノコ:「…別れたの。仕事も全然違うとこ」

アイコ:「え~~!?」

カノコ:「だから大声出さないでよ!…あなたたちお似合いね」

アイコ:「ごめん…。だってあんな電撃的に帰ったのに…」

カノコ:「…だからいけなかったのかな。もっと相手をじっくり見るべきだったのよ」

アイコ:「でもあの館、本物の愛じゃないと開かないっていう…」

カノコ:「そうなのよねぇ。あの館、アテにならないかもよ?アイコも気をつけなさい。タツヤのこと、本当に好きなの?」



アイコは顔を真っ赤にしてカノコに耳打ちした。



アイコ:「ふふふ!」

カノコ:「ははは、もうあついあつい!あーあ、何だったのかしらね、あの館…」

アイコ:「ね。不思議な体験…」


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