館‐yakata‐

ミカはポケットからハンカチを取り出し、モモコに差し出した。



ミカ:「モモちゃん、元気出して」



ミカに励まされ、モモコは涙を拭った。




ミカ:「ねぇ向こうにゲームコーナーがあったの。ママ、モモちゃんと行ってきていい?」

カノコ:「行っといで」





アイコ:「…………」


アイコも泣き出しそうになっていた。



カノコ:「…アイコが悪いんじゃないわよ!」

タツヤ:「そうだよ。俺だって一緒じゃねぇか…」

カノコ:「そうよ、あんたが悪いのよ」

タツヤ:「はー?そう…なのか…?」

ユキ:「誰が悪いとかもういいじゃん!誰も悪くないよ。さっ食べよう食べよう」

タツヤ:「ユキ、よく食うなー、太ったんじゃねぇ?なんだよその腹!」

ユキ:「失礼ね、これは脂肪じゃないの。赤ちゃんが入ってるの!」


ユキの爆弾発言にみんな固まった。



アイコ:「え…、…マサの子…?」

マサ:「はい」

ユキ:「私たち結婚したんだよ。ねーマサ!」

マサ:「はい!」


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