館‐yakata‐

マツ:「ほほほ、こりゃめでたいのぅ!」

ケイ:「めでたいねぇ」

タツヤ:「マサー、このやろう!」

ユキ:「もう大変だったんだよー。マサ、パパにこっぴどく怒られて」

ユカリ:「そりゃそうですよ、ユキさんまだ17ですもの」

ユウタ:「これ、うまいっすよ。やるっす」

ユキ:「ありがとー。2人分食べなきゃね」








食事のあと、みんなで館の跡地に行った。


そこはもう、雑草が生い茂っているだけだった。





カノコ:「…胸がいっぱいになるわね」

アイコ:「…そういえばメグは来なかったね」

タツヤ:「メグって誰?」

ユキ:「私の友達。一緒に入ったんだけど、当時彼がいたから館から排除されたの。あの子、館のこと何も覚えてないみたいよ」

アイコ:「そうなの?一晩だったからかな…?」

ダイゴ:「俺も一晩だったけど…、覚えてるよ」

ユキ:「ダイゴはカノコと帰れたからじゃん?もうびっくりしたよー、初カップルだったよね!」

アイコ:「…ユキ!」



ユキは、知らなかった。



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