館‐yakata‐

タツヤとアイコはラーメン屋を探していた。



タツヤ:「お、ここでいいんじゃねぇ?」

アイコ:「えー、なんかあんま目立たないね…」

タツヤ:「そういうとこがうまいんだよ!」

アイコ:「…そうなの?」





―ガラガラガラ…



「いらっしゃいませ」




店員の顔を見て、2人は驚いた。




ケンだ。




タツヤ:「ケン!おまえ生きてたのか!」

アイコ:「ケン~!よかったぁ、生きてて…!」

ケン:「あの…、どうして俺の名前を…?」

タツヤ:「何言ってんだよケン~!忘れるわけないだろ!」

ケン:「は…?」



ケンはきょとんとしている。



タツヤ:「…どうしたんだよ、ケン?俺たちおまえのおかげで…」


アイコはタツヤの袖を引っ張った。



アイコ:「あ、あの、塩ラーメンください。タツヤはとんこつ?」

タツヤ:「あ、ああ…」




ケンは館のことは覚えていなかった。



そして、タツヤやアイコのことも……






ケン:「お待たせしました、とんこつラーメンです」



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