館‐yakata‐

マサ:「僕います…」

アイコ:「あ、いた。じゃあ……ユキだ!」

ユカリ:「そういえば、今日一度もユキさん見てないですね」

アイコ:「…どうしたんだろ?私呼んでくる」





―コンコン



アイコ:「ユキー、ごはんだよ」

ユキ:「…あとでもらう」


返事はあったが、ユキは部屋から出てこなかった。



アイコ:「…具合でも悪いの?もしかして、今日ずっと部屋にこもってる…?」

ユキ:「なんでもないの!…あとでちゃんと食べるから」

アイコ:「…わかった」



アイコは何か疑いながらも、その時は触れずに食卓へ戻った。




ケン:「あれ、ユキは?」

アイコ:「あとで食べるって」

ユカリ:「…どうしたんでしょうかね?今日は…」

アイコ:「あとで何気なく聞いてみるよ」




そして、みんな食事がすみ、片付け終えて、アイコは再びユキの部屋へ行った。



―コンコン



アイコ:「ユキー、開けていい?」



返事はなかったけれど、アイコはドアを開けた。


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