館‐yakata‐
子供と社長

マサ:「はい!もう…は…反省してます…、ごめんなさい!」


マサは土下座した。



ユキ:「…お腹すいた」


ユキはご飯を食べ始めた。



ユキ:「私……怖かったんだよ…」

マサ:「ごめんなさいっ……」

ユキ:「…おいしい」



ユキはまだ、マサを許すことはしなかった。






翌朝、館にランドセルを背負った女の子が入って来た。



カノコ:「あの…お嬢ちゃん、ここは子供が来る所じゃないのよ…」

「あたし、モモコっていいます!恋人を探しに来ました!」


モモコはあどけない笑顔でそう言った。



カノコ:「…どうするのよ?」

ケン:「あのな、ここは一度入ったら恋人ができるまで外には出られないんだよ」

モモコ:「えー、おもしろそう!」

ケン:「おもしろそうって…」

カノコ:「あなた学校に行く時間でしょ!なんでこんなところに入って来たのよ?」

モモコ:「学校よりこっちが楽しそうだったんだもん」

カノコ:「そんな軽い気持ちで…、わかってんの!?もうここから出られないのよ!学校にも行けないし友達にも会えないし、おうちにも帰れないのよ!」


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